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2021年10月15日社長ブログ

2021年10月15日
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多様性が重視されるようになってきています。 
このこと自体は私も大賛成なのですが、多様性も万能ではなく、そこにはコストがあることを理解しておきたいと思います。 
多様性のコストとは「議論すること」です。 
多様な考え方・主義主張を持った個人が集団として動くときには、そうした多様な考え方を調整し、合意し、組織としての意思を決定する事が必要であり、そのためのコスト、およびスキルが「議論すること」です。 

今までの日本では「議論すること」はあまり重視されてこなかったように思います。日本は大陸の国々と比べると島国であるがゆえに、相対的に均質度の高い文化習慣を持った人たちが多く存在してきました。また第二次大戦後の製造業を中心とした経済成長のためには、多様な意見よりも均質な意見の方が効率が良かったことも大きな理由だと考えています。 
そのため今までの日本では「多様性のコスト」としての「議論すること」があまり意識されることがありませんでした。 

ただこれからは違います。 
一人ひとりが各自の強みを発揮できる会社と社会をつくるためには、多様性はその中心となる価値観であり、多様性を実現させるためのコストとしての「議論すること」が前提条件になってきます。 
「議論すること」を「コスト」と表現しましたが、私自身は「議論すること」は大好きです。ただ今まで議論の習慣がない人にとっては慣れないことでもありますし、今まで議論なく決められていたことを、今後は議論を経て決定するとなると、やはり時間労力ともにかかることので、「コスト」と表現した方が適切だと思っています。 

今まで私たちが大事にしてきた価値観である「調和」や「他者への配慮」などの価値が、今後下がっていくわけではありません。こうした価値観を今後も重視しながら、一方で「議論すること」のスキルを上げていくことが求められているということです。 例えるなら、今まで右手ばかり使ってきたので、今後は右手に加えて左手も使えるようになろうよといった感じです。 
当社でも「議論すること」のスキルを高めていきます。


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